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【沖縄県|西表島】光のファンタジー ヤエヤマボタルのイルミネーションと最高の夕日が見れる場所

西表島某所で光るヤエヤマボタル
   みなさん、ホタルを見に行ったことはありますか?水がきれいな川のある田舎などでは日本の各地で見ることができますね。
   ホタルといえばゲンジボタルやヘイケボタルが有名ですが、今回ご紹介するのはヤエヤマボタルです。

 

   2018年3月、僕は八重山諸島に2週間ほどの旅に出ていました。石垣島を自転車で一周した後、次の目的に選んだのが、石垣島の宿で偶然パンフレットを見つけた西表島でのシーカヤックのツアー。その宿で働くお姉さんに西表島でおすすめの宿を尋ね、祖納(そない)という地域にある、「星砂荘」という雰囲気ある宿を紹介してもらいました。
   その民宿の共有スペースでくつろいでいたとき、長く滞在されている一人の宿泊者の方が「今の時期ならヤエヤマボタルが見られるよ」と教えてくれたので行ってみることにしました。

(文&写真:片山正樹)

 

 

1.西表島への行き方と祖納地区について

 

1-1.西表島及び祖納地区への行き方
   西表島へは八重山地方の各離島へ渡るためのハブの役割を果たしている石垣港離島ターミナル(フェリー乗り場)からフェリーに乗ります。
   西表島には石垣島からの船が発着するふたつの港があります。ひとつは島の南東部に位置する大原港。そしてもうひとつは北部に位置する上原港です。

 

◎西表島 上原港◎

 

◎西表島 大原港◎

 

   各運航会社の運行状況・料金・時刻表等は、時期などにより変更がありますので、ご利用の際には下記サイトよりご確認ください。

 

安栄観光

安栄観光

Link
  安栄観光

 

八重山観光フェリー

八重山観光フェリー

Link
  八重山観光フェリー
西表島へ渡るフェリーは「安栄観光」、「八重山観光フェリー」という2社が運営していて、乗船券も共通して利用できる(もう一方の会社の便にも乗船できる)ようになっています。

 

   なお上原航路は海が時化(しけ)た場合に欠航となることがあります(大原航路は台風以外はめったに欠航しません)。
   上原港が欠航となった場合には一旦大原港に渡り、そこからバスで上原港まで送迎してもらえるのですが、大原港-上原港間のバス移動は乗り継ぎ時間も含めると1時間ほどかかってしまうため、上原航路が通常運航している場合と比べ大幅に所要時間が増えるので注意が必要です。海が荒れる冬季は特に欠航が続いたりします(ただし欠航の場合でも上原港までの運賃は通常運航の場合と変わりません。むしろ同運賃で上原港から先のバス停までも送迎してくれます)。
   実際、僕も往復ともに上原航路が欠航となったため、大原港経由でバスに乗り上原港まで行きました。

 

   上原港から西の地区に向かうには路線バスを利用できますが1日4便しかなく、自由に動き回るためにはレンタカーが便利かもしれません(僕が宿泊した宿は上原港までの送迎はありませんでした)。僕の場合はあちこち見て回りながら途中まで歩き、途中からバスに乗りました。

 

■西表島の路線バス■
西表島の路線バス

西表島の路線バス

Link
  西表島の路線バス
   上原港から路線バスに乗ると20分ほどで祖納地区に着きます。

 

1-2.祖納地区とは
   祖納地区は島の北西部にあります。地元の小さなスーパーやラーメン屋さん、ホテルや民宿、郵便局、保育所や小中学校がこぢんまりとそろった小さな集落です。少し南には祖納港という漁港があります。
   そしてこの祖納の近くに、水平線に沈む夕日とヤエヤマボタルが見られるポイントがあるのです。
◎祖納地区◎

 

 

2.祖納港で偶然出会った夕日

 

   「今の時期はヤエヤマボタルが見られる」という話を聞き、天気のよかった夕方に自転車に乗り一人で出かけました。教えてもらったポイントは宿から自転車で20分くらい走ったところの、田んぼが広がる場所の近く。
   夜の6時頃に宿を出発してそのポイントに向かいました。

 

   自転車を走らせて5分、祖納港のところまで来ると、海の向こうに夕日が落ちていくのが見えました。
   その夕日がもう鮮やかすぎて。。。自転車をこぎながらも思わず見とれました。

 

   自転車でそのまま進んでいたのですが、夕日はすぐに沖にある島の向こう側に隠れてしまいました。そこからはずっとその島が横たわっていて、夕日を見ることができません。
   今からホタルを見に行かないといけないのですが、さっきの夕日があまりにきれいすぎて、5分ほど進んだものの「やっぱりあの夕日を見たい!」という思いを抑えきれず、港まで引き返しました。

 

   港まで戻ると、夕日がしっかり見える絶好のポイントを探し、海に突き出した防波堤によじ登りました。
   そして眺めた夕日が、こちら。
西表島祖納港に沈む夕日①

西表島祖納港に沈む夕日①

 

西表島祖納港に沈む夕日②

西表島祖納港に沈む夕日②

 

   3月の、晴れた穏やかな日でした。夕なぎの海がはるか水平線の先まで続いています。 その海の左右には小さな島と半島。そのちょうど真ん中に太陽が落ちていきました。少しだけ暗くなりかけた空は、水平線近くにある夕日に向けて、薄い青から白、そして赤への見事なグラデーション。
   カメラのシャッターもあまり切らず、ひたすら眺めていました。

 

「夕日って、こんなにきれいだったっけ?」

 

   気持ちの高ぶりを抑えることができませんでした。

 

   30分もの間、ずっと夕日を見続けていました。
   ここで気づきました。今日は「ずっと夕日を見続けられた」と。
   僕は旅先でよく夕日を見に行くのですが、多くの場合まぶしすぎて太陽をずっと見続けることはできません。形も確認するのが困難です。例えば次のような感じ。
某所から見た夕日

某所から見た夕日

 

   しかしこの日の夕日は違っていました。見ていてもまったくまぶしくないのです。水平線に沈むまでの 30分もの間、まん丸の形をずっとみ続けられるほど。

 

   日がどんどん沈んでいくと空が刻一刻と表情を変えていきます。
   そして僕はこの日初めて、夕日は水平線ではなく水平線の少し上に沈んでいくことがあるということを知りました。てっきり水平線に沈んでいくものとばかり思っていたのですが。とても不思議ですね。
西表島祖納港に沈む夕日③

西表島祖納港に沈む夕日③

 

水平線の少し上に沈む夕日①

水平線の少し上に沈む夕日①

 

水平線の少し上に沈む夕日②

水平線の少し上に沈む夕日②

 

水平線の少し上に沈む夕日③

水平線の少し上に沈む夕日③

 

   夕日が沈み切っても、余韻がまだあたりに漂っていました。
夕日が沈んだ後の西表島祖納港の夕暮れ

夕日が沈んだ後の西表島祖納港の夕暮れ

 

   この余韻をずっと楽しんでいたい気持もとても強かったのですが、今晩出かけた目的はヤエヤマボタル。現地に行くのが遅れてしまって見逃したりするとせっかくの機会で台無しです。
   夕暮れの余韻に後ろ髪をひかれながらも泣く泣く祖納港をあとにしたのでした。

 

◎西表島祖納港◎

 

 

3.光のファンタジー ヤエヤマボタルのイルミネーション

 

3-1.ヤエヤマボタルとは
   ヤエヤマボタルとはその名の通り八重山地方で見られる代表的なホタルです。
   ゲンジボタルやヘイケボタルなどは水際に棲む「水棲ホタル」ですが、ヤエヤマボタルは陸地にする「陸棲ホタル」。生息する場所もどこでも見られるというわけではなく、ごく限られた場所でのみで見ることができるそうです。

 

   例年、3月から5月頃にかけてしか見られず、また日が落ちて暗くなった後、夜8時頃の30分ほどしか見ることができないとのこと。
   とても貴重ですね。

 

3-2.ヤエヤマボタルのポイントへ出発
   祖納港を出て15分ほど。大きな道路から脇道に入り、さらに進んでいくと教えてもらったポイントの近くまで来ました。

 

◎ヤエヤマボタルのポイント◎

 

   道の脇にはホテルから来たホタル観賞ツアーのためとおぼしきマイクロバスが数台止まっています。しかし周りに人影は一切ありません。小さな山に囲まれた中に田んぼが広がり、脇には柵と草木の茂みを挟んで小川が流れていました。

 

   おおまかなポイントを教えてはもらったものの、実際にどこで見られるのか分かりません。ツアーの人たちを見つければホタルも見られるだろうとあたりを探して歩きまわりましたが人の気配はなく。

 

「本当にここで合っているんだろうか。」

 

薄暗くなっていく中を不安な気持ちでいっぱいなまましばらく待っていました。

 

   すると、30分ほどしてすっかり暗闇に包まれたころ、小川のあたりでひとつふたつと光が見え始めました。
西表島某所で光るヤエヤマボタル

西表島某所で光るヤエヤマボタル

 

   その光は一気に増えていき、茂みの間から小川を覗いてみると、一瞬、息を呑みました。
   なんと小川沿いに無数の光が!

 

   その場所だけで数百、小川沿い全体ではおそらく数千のヤエヤマボタルがいました。まさに天然のイルミネーション、光のファンタジーです。その場で光るものもあり、左右に飛びながら光るものもあり。
   ホタルといえば、「ふわぁーっ、ふわぁーっ」とゆっくり点滅するイメージですが、それはゲンジボタルやヘイケボタルなどの場合のようです。
   ヤエヤマボタルの場合は「チカチカチカチカ」っと、1秒間に数回点滅する感じです。

 

   周囲には誰も居ません。僕ひとり。ヤエヤマボタルの世界を一人占めです。飽きることなくしばらく釘付けになって見ていました。

 

   30分ほどして満足し、そろそろ帰ろうかと自転車に乗って走り始めると、なんとあぜ道の両側にも無数のホタルが!
   しばらくの間、自転車を導くように道筋を照らしてくれています。脇道から大きな道路に出た後も、興奮冷めやらぬまま宿までたどり着きました。

 

   あとから聞くと、ホテルのホタル観賞ツアーではもう少し奥の方まで行って鑑賞するらしく、そちらでは僕が見たよりもさらに多くのヤエヤマボタルが見られるそうです。
   しかしカエルと虫の音だけが聞こえる田んぼの脇で、時が経つのを忘れて無心に見続けることができたひとときに、十分に満足していました。

 

 

まとめ

 

 

   今回の旅では思いがけず、最高の夕日と貴重なヤエヤマボタルを見ることができました。 目的を決めずに自分の心の声に従って旅をしているとこのような「偶然」や「奇跡」に巡り合いやすくなるのではということを、最近始めた旅を通して感じています。

 

   西表島の西部は途中までしか陸路が開通しておらず、島内で水平線に沈む夕日が見られるポイントは限られていてとても貴重。祖納からの夕日は、夕日ファンの方は必見です。
   またホタルの観賞ツアーは多くのツアー会社やホテルでも催行されています。ツアーに参加するもよし、自分で見に行くもよし。西表島に行く機会があればヤエヤマボタルのイルミネーションをぜひ楽しんでみてくださいね。

 

(文&写真:片山正樹)

 

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片山正樹

片山正樹

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大阪府出身。ふとしたきっかけで宿も目的もまったく決めずに出発した宮古島の旅があまりにも楽しすぎ、「あてどない旅」の面白さにどっぷりとはまりました。以降、沖縄の離島を中心に何度か旅に出ています。
心を澄まして旅をしていると、時々「奇跡が起きた?」と感じることがあります。旅の中で感じた感動をそのままにお伝えし、「旅に出てみようかな」と思って頂ける方が少しでもいらっしゃれば、この上ない喜びです。

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