素敵な写真を撮るために“インスタ映え”のものを探して、撮ったらすぐSNSにあげたり、さらには生配信までできてしまう。今はもうそんな時代。
私も、毎日のようにinstagramやTwitterを投稿するくらい、写真もSNSも好き。カメラは常に持ち歩いています。

 

   今まで行った離島は石垣島、奄美大島、伊豆大島を始め、５島以上。どの島も、“インスタ映え”しそうな場所はたくさんありました。

 

   ですが、そんな私が今回、あえて携帯もカメラも放置しちゃおう！と言うくらい、リアルを体験できる島旅の魅力や楽しみ方をご紹介します。

   いつもの生活とは違って、電車なんてない、バスの本数も少ない。中にはコンビニのない島も。全体的にどこのお店も閉まるのが早い…。
確かに、不便だし、いつもみたいにいつでもなんでもできるわけじゃない。

 

   でも、だからこそ、ちょっとくらい、日常のことは忘れて、いつもとは違う、非日常の旅を楽しんでみよう。

 

   一緒にいる仲間と好きな音楽をかけながらドライブをしたり、自然の中で、ゆっくり流れる時間を感じながら景色を眺めてみよう。

 

   空や海の広さとか、夕日や星空の綺麗さとか、人の優しさや温かさとか、今まで見えていたはずなのに、見えなかったものが見えてくる。携帯とにらめっこするよりも、友達や、島にいる人たちと目と目を合わせてじっくり話してみよう。

 

   自然の開放感のおかげなのか、いつも一緒にいたはずなのにこんな濃い時間過ごしたことあったっけ、ってくらい本音で語り合える。

   また、ゲストハウスに泊まってみることもオススメ。私は島旅をするときはいつもゲストハウスに泊まります。ゲストハウスのスタッフさんは、フレンドリーで面白くて優しい方ばかり。

 

   泊まっている別のゲストさんたちとの新たな出会いも面白い。なんたって、離島に遊びにきてしまうような人たちですから。
出会った人のなかには、島旅から帰ってからも違う場所で再び会う素敵な関係になってしまうことも。

 

   誰もいない穴場スポットで、180度以上広がる水平線に沈んでいく夕日を見る。
そんな素敵な時間を過ごせるのも島の良いところ。

 

   確かに、定番のスポットにも行きたいですよね。私も、いつも行く前に少しはSNSやサイトを使って調べてから行きます。

 

   ある島で、いつも通りサイトに載っていた定番スポットに行ったんです。でも、人がたくさんいて、ガヤガヤしてて、せっかくのゆっくりした時間が台無しに。

 

   でも、島でドライブしていた時、偶然、海が良く見えるスポットがあったんです。しかも、誰もいない。サイトにも載っていなかった場所。

 

   もしかしたら、ここで夕日を見たら最高なんじゃない？という話になり、夕方、再びそのスポットへ。
すると、予想通り、そこには絶景が待っていました。

 

   目の前に広がる水平線、ゆっくりと沈む夕日。周りには私たち以外誰もいない。

 

さっきまでわいわいしていたのに、だんだんみんなから言葉は出なくなり、ただ、じっと、横に並んで沈む夕日を見ていました。
どこか切なくて、でも幸せで、自然を、生きているということを感じられた最高の時間でした。

 

   それは流石に大げさじゃない？って思うかもしれない。もし、単に綺麗な夕日の景色を見たいなら、写真や動画を検索して眺めていれば良いと思います。
でも、実際に、自分の目で見て、体験したからこそ感じられることがある。それは、行かないと感じられないことです。

   結局は、全く撮らなかったら、それはそれで後悔する。

 

   いつも見ることができない景色をみることができたり、思わず携帯やカメラの存在を忘れてしまうくらい楽しめた。でも、せっかくなら、そんな思い出もカタチとして残したいし、あとでオススメのものは写真や映像と共に、みんなにも紹介したいですよね。

 

   本当は、携帯やカメラを完全に置いて欲しいんじゃないんです。たまには、いつも離さず持っているものを少しくらい置いて、リアルを体験して、楽しんで欲しいんです。

 

   本当に一番綺麗な景色は、写真や映像ではなく、自分自身の目と、心に映ります。誰かの撮った写真よりも、はるかに美しくて感動する景色が待っているかもしれない。食べ物も、誰かがあげた感想とは違う感想が出てくるかもしれない。

 

   そして、また、そんな体験を発信して見ることで、新しい繋がりや発見があるかもしれない。島で旅をしていると、そんな体験をたくさんできます。

   私のオススメする島旅の一番の楽しみは、リアルを体験することです。せっかく旅をするならとことん、自然豊かな島で、非日常を楽しんで欲しい。

 

   そして、子供の頃の、わんぱくで、何にでも興味を持って、触って、食べて、聞いて、感じたあの感覚を取り戻して欲しい。いつもとは違うところで、新たなものに出会い、いろいろなことを五感で感じて欲しいです。

 

   調べてみれば、案外アクセスが良いところもたくさんあります。ぜひ、これを機に島旅に行ってみてはいかがでしょうか。

 

   私もまだまだ行きたい島がたくさんあります。そしてまた新たな楽しみ方を探しに行きたいです。