天売島を旅行先に選んだ理由は二つ、「空を埋め尽くす、ウトウの帰巣が見たい」「採れとれの活ウニを食べたい」。帰巣が見られる時期は5月20日頃から7月20日頃まで、ウニの解禁が6月からというわけで、行くなら6月しかないですね。そこで、天売島が初めての方のためにアクセス方法や島の楽しみ方、オススメポイントなどご紹介します。
1.天売島について
北海道の天売島という島をご存知ですか?天売島は北海道苫前郡羽幌町の沖合約27kmに浮かぶ周囲約12kmという小さな島です。人口は321人(平成29年4月末現在:羽幌町役場)、東海岸に人が住み西海岸は高さ100m以上の断崖絶壁が続き、8種類約100万羽の海鳥が繁殖。1938年には「天売島海鳥繁殖地」として国の天然記念物にも指定されています。
2.天売島の楽しみ方
自然があふれる天売島の楽しみ方はたくさんありますが、その中から自然の壮大なドラマ「ウトウの帰巣シーン」とバードウォッチャーにオススメの「花鳥の小径(天売島フットパス)」、グルメには絶対外せない鮮度抜群の「絶品活ウニ」をご紹介します。
2-1.善知鳥(ウトウ)の帰巣シーン!
ウトウの壮絶なドラマは島の南端「赤岩展望台」が舞台です。夕日の沈むのを見送ると水平線の向こうから黒い点が近づいてくる。闇が深まるにつれ増え続けその数はおよそ80万羽。空を埋め尽くしたウトウの群は一斉に斜面に空いた巣穴めがけて急降下、見学者の頭上数十センチをかすめ、ときに恐怖感も感じます。口にはヒナにあたえる小魚をいっぱいくわえ巣穴へと一目散。
ところが、この魚を横取りしようとウミネコが待ち構えます。地上で繰り広げられるウトウとウミネコとのしれつなバトル、攻撃をかいくぐったウトウが巣穴へたどり着くと、思わず「やった!」と歓声が上がります。この壮大なドラマはここでしか見られません。この時期、夜の赤岩展望台へは観光バスが運行され、宿を通じて事前に申し込むことができます。午後7時頃の出発なので、それに合わせて宿では夕食の時間などを調整してくれます。また、6月とはいえ夜の岬は寒いので防寒具を忘れないようにしましょう。
ところが、この魚を横取りしようとウミネコが待ち構えます。地上で繰り広げられるウトウとウミネコとのしれつなバトル、攻撃をかいくぐったウトウが巣穴へたどり着くと、思わず「やった!」と歓声が上がります。この壮大なドラマはここでしか見られません。この時期、夜の赤岩展望台へは観光バスが運行され、宿を通じて事前に申し込むことができます。午後7時頃の出発なので、それに合わせて宿では夕食の時間などを調整してくれます。また、6月とはいえ夜の岬は寒いので防寒具を忘れないようにしましょう。
2-2.天売島フットパス「花鳥の小径」
たくさんの野鳥に出会いたい方は、天売港から徒歩45分(約3km)、民宿や旅館のある島の東岸から山手へ徒歩10分ほどの「花鳥の小径」と呼ばれるフットパスがオススメ。ウッドチップが敷き詰められた小径を散策しながら野鳥に出会うことができます。一緒に行った私の娘は、初めて見たノゴマに「あ!ノゴマだ」と叫んだ後「あ!あそこにも、ここにも・・・う〜んノゴマがスズメ並みにいる」とちょっと贅沢な落胆を見せていたのを思い出します。野鳥初心者の方には、毎年5月を中心に企画されている野鳥観察や撮影会のツアーに参加するという方法もあります。
◆ノゴマ◆
◆キビタキ◆
◆ウミウ◆
◆ケイマフリ◆
【愛鳥公園】
2-3.絶品活ウニに感動!
天売島といえば「ウニ」、シーズンは6月から8月。採れたての活ウニはこの時期にしか味わうことができません。ここで、思い出を一つご紹介します。私が宿泊した民宿のご主人が「夜のおかずを採りに行くからついてくるかい?」と漁に誘って下さいました。家内と娘と私の3人はご主人が操る小さな船に乗って沖合へ。岩場の海中をのぞくと昆布の周りにウニがどっさり!そこでご主人「食べてみる?」、「もちろん」そんな会話が終わるか終わらないか、船の上で器用に割ってもらったウニを海水ですすいで口へ、「うまい!」。人生で初めてとれとれのウニを食べて感動した瞬間でした。最近は「ウニ採り」体験メニューも用意されています。関心のある方は「天売島おらが島活性化会議(01648-3-5515)」へ問い合わせてみてください。
さらに、とことんウニを堪能したいという方には、「天売ウニ祭り」がオススメ!今年は7月22日〜23日の2日間、9:00~15:00天売港周辺で開催されます。活ウニをはじめ海産物が格安で販売され、22日の夜には花火大会もあります。ウトウの帰巣が7月20日ころまでなので、ちょっぴり微妙ですが帰巣の時期は年によって変動があるので、さきにご紹介したHPなどを参考に計画してみてはいかがでしょうか?
さらに、とことんウニを堪能したいという方には、「天売ウニ祭り」がオススメ!今年は7月22日〜23日の2日間、9:00~15:00天売港周辺で開催されます。活ウニをはじめ海産物が格安で販売され、22日の夜には花火大会もあります。ウトウの帰巣が7月20日ころまでなので、ちょっぴり微妙ですが帰巣の時期は年によって変動があるので、さきにご紹介したHPなどを参考に計画してみてはいかがでしょうか?
※写真はイメージです
3.天売島の巡り方
島巡りを楽しむには自転車がオススメ!島の外周道路は1周約10km、徒歩でも3時間程度ですが、赤岩展望台から断崖が続く島の西岸を巡るには自転車ですね。ただし、起伏もあるのでちょっと体力的に厳しいかなと思われる方には、電動自転車やバイクも用意されています。是非、お天気が良ければ海風を体いっぱいに感じながら、島の自然を満喫してみましょう。ついでに双眼鏡があるとさらに楽しみが増します。お試しを!
島の様子や地図が欲しいという方は、羽幌町観光協会のHPに「手書きまっぷ」があるのでダウンロードしてください。見ているだけで行きたくなること請け合いです。
島の様子や地図が欲しいという方は、羽幌町観光協会のHPに「手書きまっぷ」があるのでダウンロードしてください。見ているだけで行きたくなること請け合いです。
4.天売島へのアクセス
最後に、天売島への渡り方をご紹介します。天売島へ渡るには対岸の羽幌町から船で行くしか方法はありません。まずは新千歳空港か旭川空港へ降り立ち羽幌町を目指して出発します。
※( )内の時間は各空港から天売島までの総所要時間、休憩時間等は含まず。
■新千歳空港利用の場合
・車利用(約4時間15分)
新千歳空港から道央道、国道231号線を経由して羽幌町まで約3時間15分
・公共機関利用(約4時間55分)
新千歳空港からJR札幌駅までJR快速エアポート号を利用、JR札幌駅から都市間バス(特急はぼろ号)で羽幌町まで約3時間55分
新千歳空港から道央道、国道231号線を経由して羽幌町まで約3時間15分
・公共機関利用(約4時間55分)
新千歳空港からJR札幌駅までJR快速エアポート号を利用、JR札幌駅から都市間バス(特急はぼろ号)で羽幌町まで約3時間55分
■旭川空港利用の場合
・車利用(約3時間45分)
旭川空港からオロロンライン、国道232号線を経由し約2時間45分
・公共機関利用(約5時間40分)
旭川空港から空港専用バスでJR旭川駅へ、JR旭川駅から都市間バスで(留萌駅前乗り換え)羽幌まで約4時間40分
旭川空港からオロロンライン、国道232号線を経由し約2時間45分
・公共機関利用(約5時間40分)
旭川空港から空港専用バスでJR旭川駅へ、JR旭川駅から都市間バスで(留萌駅前乗り換え)羽幌まで約4時間40分
■羽幌町から天売島
羽幌フェリーターミナルから羽幌沿海フェリーで焼尻島を経由し約1時間
4-1.おすすめのアクセス方法
■新千歳空港が便利
新千歳空港と旭川空港のどちらを利用するかで迷われると思いますが、道内は全てレンタカーを利用するなら距離的には旭川空港が近いです。でも、飛行機の便数や料金を考えるとオススメは新千歳空港ですね。ここからだと、バスの便も良く車を使わない方にもオススメです。
■羽幌町で1泊しよう!
天売島へのアクセスで気をつけなければならないのが、フェリーの出発時間。おすすめの6月中はフェリーと高速艇がそれぞれ1往復していますが、最終の羽幌出航時間が14:00です。夏休み期間中には便数は増えますが、8月中の15:30出航が最も遅い便です。新千歳空港からレンタカーを利用し羽幌まで約3時間15分、途中の休憩などを考えると、空港を10:00には出発する必要があります。
そこで、オススメするのが第一日目を羽幌町で1泊することです。これには、実はもう一つ理由があります。以前、私が最初に天売島へ行こうとした日、台風の影響で日本海が荒れフェリーが欠航となってしまいました。結局、その後の予定もあったので島へ渡ることを断念したのですが、そんなアクシデントがあっても羽幌で1泊すれば予定変更する時にも便利です。
そこで、オススメするのが第一日目を羽幌町で1泊することです。これには、実はもう一つ理由があります。以前、私が最初に天売島へ行こうとした日、台風の影響で日本海が荒れフェリーが欠航となってしまいました。結局、その後の予定もあったので島へ渡ることを断念したのですが、そんなアクシデントがあっても羽幌で1泊すれば予定変更する時にも便利です。
海鳥と大自然とウニを堪能する島へ!
いかがでしたか?海鳥の楽園「天売島」へ行ってみたくなりませんか?離島を訪ねるときはアクセスが大変なのでタイトな計画をすると、うまくいかないときがありますね。天売島の大自然とゆったりと流れる時間を満喫するには余裕を持って出かけましょう。島旅の極意は余裕ですね。今回は紹介しませんでしたがお隣の「焼尻島」も素晴らしいところです。今年の北海道旅行は天売・焼尻に決まり!
(文:水口 雅博)
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※掲載されている情報や写真については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。
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